Revenge game

俺が怒鳴り付けると藤崎はニタリと笑った。

「あぁ…もちろん“楽にしてやる”」

その時俺はハッとした。
藤崎は『楽にしてやる』とは言ったが 、
『逃がす』や『助ける』なんて言葉を一度も
使ってはいなかった。
つまり、俺はコイツにハメられた。
捨てゴマだったんだ。殺されちまう。

「あ、あぁ…俺…俺」

ほぼ放心状態だった。

「心配すんな…殺すなんて言ってないだろ？」

まるでなだめるように言ったあと、藤崎は
俺の側へ来て、耳元で囁いた。