Revenge game
「だよな~!!頑張れよぉ!!ほ・け・つ
君♪クスクス」
ちゃらけたように言うコイツは
橋下彰太。KY野郎だ。
練際にくっついているお供みたいな奴だ。
「あんまり言い過ぎると泣くんじゃねぇ?」
若干、引き気味の福田縁滋。
だけど、口許が緩んでる。
そろそろ俺も耐えられなくなってきたから、大人しく部室へ行った。
「正樹…平気か?」
ボールを出していると声をかけられ
振り向くとクラブ唯一の味方、
草賀 玲二だった。
「んなわけあるかよ…っ」
コイツも俺に関わることで嫌われてるが、それでも側に居てくれる。
なのに俺は…自分に精一杯で、玲二に当たってしまう。
「なぁ…正樹。
一回俺に全部話せよ。な?
顧問には俺が言ってやっから。行くぞ」
そのまま俺らは職員室まで走った。
「失礼します。サッカー部の草賀です。守財先生はいらっしゃいますか?」
慣れた口調で言う玲二に驚く。
「草賀?何かあったか?」
守財先生は腕を組みながら出てきた
「はい。正樹が体調崩したみたいで、俺、保健室で見ときます。」
まるで台本を読む俳優みたいに上手な演技だった。
「おぉ。藤崎も無理すんなよ?
キツかったら帰れよ?」
それが嘘ってわかってない先生。