好きと言えなくて
梅雨から夏が終わるまでは、私も外で食べたり、パンなどを買ってきて事務所で食べていた。
規模はそんなに大きくない商店街ながら、安くておいしい飲食店や惣菜店などが充実していたし、お昼ご飯に困ることはなかった。
なにを食べようかな……ぶらぶらと商店街をさまよい歩く……。お昼や夕飯時は小さな商店街が活気づいていた。
あれっ?
人ごみに紛れ、ナニワヤの、ウグイス色のジャンパーを着た後ろ姿を見つけた。
正義や! 配達が終わって、これからお昼かな?
駆け寄ろうとした瞬間、正義に肩を並べる、越智さんの姿が目に入った。
すぐに踵を返した。
ドキドキドキドキ……鼓動が早くなった……。
「松山さんやないですか!?」
声のする方に顔をむけると、西条さんの姿があった。
「これからお食事ですか?」
「はい」
「一緒にいかがですか? どこか美味しい店を教えて下さい」
えっ……。西条さんと、ふたりっきりで食事……。
「私がごちそうしますから! ね?」
正義も、越智さんとふたりっきりで食事に出かけたんやから、私もいいやんな? まぁ、西条さんの本命は、越智さんやし……。
「ありがとうございます」
規模はそんなに大きくない商店街ながら、安くておいしい飲食店や惣菜店などが充実していたし、お昼ご飯に困ることはなかった。
なにを食べようかな……ぶらぶらと商店街をさまよい歩く……。お昼や夕飯時は小さな商店街が活気づいていた。
あれっ?
人ごみに紛れ、ナニワヤの、ウグイス色のジャンパーを着た後ろ姿を見つけた。
正義や! 配達が終わって、これからお昼かな?
駆け寄ろうとした瞬間、正義に肩を並べる、越智さんの姿が目に入った。
すぐに踵を返した。
ドキドキドキドキ……鼓動が早くなった……。
「松山さんやないですか!?」
声のする方に顔をむけると、西条さんの姿があった。
「これからお食事ですか?」
「はい」
「一緒にいかがですか? どこか美味しい店を教えて下さい」
えっ……。西条さんと、ふたりっきりで食事……。
「私がごちそうしますから! ね?」
正義も、越智さんとふたりっきりで食事に出かけたんやから、私もいいやんな? まぁ、西条さんの本命は、越智さんやし……。
「ありがとうございます」