好きと言えなくて
私の帰る場所
「小さい店言うても、ワシかって社長や。従業員のことは、把握してるつもり」
私が正義と付き合ってること、社長は知っていたんですね……。このヘルメットが私の物やってことも……。
「今日はこれからそこの丼モノ屋に行って、バイクでドライブやって! 若いモンは、ええなぁ」
社長は、ひとり言のように小さく呟いた。
「ほな、お疲れさん」
「あ……はい。お疲れ様です……」
社長が駐車スペースから店のほうへと歩いて行った。私は、安心感のある広い背中を見送った。
そして、正義のバイクに隠れるようにして、駐車スペースのすみっこに座った。
正義がプレゼントしてくれたヘルメットを抱えて……。
私が正義と付き合ってること、社長は知っていたんですね……。このヘルメットが私の物やってことも……。
「今日はこれからそこの丼モノ屋に行って、バイクでドライブやって! 若いモンは、ええなぁ」
社長は、ひとり言のように小さく呟いた。
「ほな、お疲れさん」
「あ……はい。お疲れ様です……」
社長が駐車スペースから店のほうへと歩いて行った。私は、安心感のある広い背中を見送った。
そして、正義のバイクに隠れるようにして、駐車スペースのすみっこに座った。
正義がプレゼントしてくれたヘルメットを抱えて……。