好きと言えなくて
「……私も……正義が好き」

私から抱きついた正義の耳元で、小さく、呟くように言った。

やっと……やっと素直に気持ちを伝えることができた。

「もう一回、言って?」

見つめ合って、笑い合って、唇を重ねて、体温を感じて。

細身で小柄なところも、小動物みたいなかわいらしさも、痩せの大食いも、くりくりとした目も……。

正義のすべてが……好き。こんなに愛しいと思える人は、他にいてへん。

でも、『好き』やなんて簡単には口にできへん。それは、本気で正義に惚れているから。

「言わんでも……わかるやろ?」

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