好きと言えなくて
なんとか無事!? 結婚式が終わり、教会の近くのレストランで、披露宴が行われることになっていた。
みんながゾロゾロと移動するどさくさに紛れて、コッソリと正義の元に歩みよる。
「なんで正義がここに?」
「オレの家、この教会の近所やねん。結婚式の日は、シャンパンふるまってるのを知ってたから、ちょっと覗きに来た」
正義、この近所に住んでいるんや? 五年も付き合っているのに、初めて知った。
この教会の門は、出入り自由になっていて、式を終えた花嫁さんを見に、通りすがりの人たちが集まっていた。正義も、そのうちのひとり。
「それと……」
「それと?」
「おめかししている葉子さんに会いたくて……へへっ」
そう言って照れ笑いを浮かべる正義を、かわいいヤツやと思った。そんなこと、口にはできへんけれど。
「あ、私、披露宴も出るから。終わったら、連絡するわ」
「あ、葉子さん!」
背を向けた私を、正義が呼び止める。
「なに?」
「今日の葉子さん、めっちゃ綺麗」
みんながゾロゾロと移動するどさくさに紛れて、コッソリと正義の元に歩みよる。
「なんで正義がここに?」
「オレの家、この教会の近所やねん。結婚式の日は、シャンパンふるまってるのを知ってたから、ちょっと覗きに来た」
正義、この近所に住んでいるんや? 五年も付き合っているのに、初めて知った。
この教会の門は、出入り自由になっていて、式を終えた花嫁さんを見に、通りすがりの人たちが集まっていた。正義も、そのうちのひとり。
「それと……」
「それと?」
「おめかししている葉子さんに会いたくて……へへっ」
そう言って照れ笑いを浮かべる正義を、かわいいヤツやと思った。そんなこと、口にはできへんけれど。
「あ、私、披露宴も出るから。終わったら、連絡するわ」
「あ、葉子さん!」
背を向けた私を、正義が呼び止める。
「なに?」
「今日の葉子さん、めっちゃ綺麗」