幸せになっていいですか
結局いっぱい泣いて食事会は終わった。



そういえば新藤さんも泣いていた・・・。

良樹さんが言ってた言葉。

新藤さんも時間が止まったままだったんだ・・・。

みんなが進もうとしている・・・

少し上を向いてみようかとふと思った。

窓の外を見ながらタバコに火をつけた。

(優志、あなたがいなくなって、5年。もう5年?まだ5年?

 私はあの時のまま・・・時間が止まったままだった・・・。

 みんなが進もうとしている。

 このまま私も進んでいっていいのかな・・・。

 優志・・・聞かせて・・・お願い・・・)

そのままじっと時間だけが過ぎていた・・・。


もう12時だ・・・。明日は日曜日。少し散歩してみようかな・・・

今夜は眠ろう・・・

その時携帯が鳴った。

加奈子からだ。

「きょうはしんみりさせてごめんね」

「いいよ。こちらこそごめんね」

「加奈子。良樹さんや新藤さんに誤っていてね」

「了解。って真理。一哉さんの携帯知ってる?」

「知るわけないでしょ」

「じゃメールするから登録よろしく」

「えっ?必要ないでしょ。何で新藤さんの番号が」

「これから飲み友達として。たまには真理から誘ってみたら?」

「はぁ~。なんでよ」

「彼まんざらでもないよ。真理のこと」

「あるわけないでしょ。ったく」

「良樹さんが言ってた。あいつ気にしてるって」

「えっ・・・」

「ほら 気になったでしょ」

「・・・ばか」

「いとこのちから信じなさい」

「って・・・えーいとこ!!」

「言ってなかった?いとこ同士。良樹さんも新藤財閥の一族。」

「・・・・・へっ?」

「まぁそういうことだから、これからよろしく~」

「って加奈子~--」

切れた・・・。やられた・・・。加奈子・・・言ってよ~

じゃ 良樹さんって・・・何者??

メールが届いた。良樹さんからだった。

一哉の連絡先です。と番号とアドレスがメッセージにあった。

必ず登録するように 良樹・加奈子 というメッセージ付だった。

加奈子を怒らせると怖いし・・・とりあえず登録。

新藤一哉。新藤財閥の御曹司。社長を退いた人。良樹さんのいとこ

まだまだ謎だらけの人・・・。
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