幸せになっていいですか
此処って・・一哉の実家だよね・・・沙紀さんにやられた・・・。

「沙紀さん・・突然伺っても・・・」

「大丈夫です。今日はお二人とも家にいますから。
 私も真理さんのこと本当のお姉さんになってもらいたいから・・」

「沙紀さんはやる時はやる子だね・・真理」

「そうかも・・・あの子が一番しっかりしてるかもね・・加奈子」

これで失敗したら一哉とはおしまい。一哉だけの問題じゃない、私の問題でもあるから・・・

(一哉・・・ごめん・・勝手をゆるして)

玄関を開けると一哉の母が出迎えてくれた。

「あら。3人そろってどうしたの?」

「ランチの帰り散歩してたら、お母さんも一緒にお茶でもどうかと思いお連れしました」

「真理さん!ちょうどあなたに会いたかったの!」

「私にですか?」

「そう。昨日のことは聞いてるでしょ。そのことであなたとお話したかったの」

「・・・わかりました」

「どうぞ上がって」

「おじゃまします。」

「沙紀さん。加奈子さん。ちょっと真理さんとお話させてね」

「どうぞどうぞ。待ってますから」玄関で二人と別れた・・・。

案内されたのは、掘りごたつ式の和室だった。待っていると

一哉のお父さんとお母さんがやってきた。

「突然の訪問をお許しください」

「真理さん仕事は?」

「加奈子さんと有給をとりました」

「じゃ ゆっくりできるわね?」

「はい。ご心配なく」

「真理さん・・・昨日のことはすまなかった」とお父さんがいきなり頭を下げた
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