幸せになっていいですか
片付けながらふと考えた・・・

見えない物ほど怖いものはない・・

私は知らないが、相手は知っているのか・・

この状態がいつまで続くのか・・会社では婚約したことはわかっているはずなのに・・・

一哉から電話があり、いる物すべて言った。

足りない物は沙紀が買ってきてくれることになった。

疲れたので、一哉が使っていたベットに横になった。

かすかに一哉の匂いがする・・・このまま眠りたい・・・

朝、目覚めたら何もなかったことになっていてほしい・・

平和な新婚生活が送りたい・・・

ふと棚の写真に目がいった。あっ・・・優志だ・・・

一哉と楽しいそうに笑った写真、若い二人が映っていた。

ベットから起きてその写真立てを手に取った・・

「真理。ごめんな・・」取り上げようとして気がついた。

「一哉・・気にしないで・・これは飾っていてよ。お願い」写真立てをもとに戻した。

「いいのか・・辛い思いばかりさせてごめんな・・」

「謝らないでよ。これも思い出だから」

夕食まで時間があったので、休ませてもらった・・

まるで子供みたいに引っ付いて一哉をギュッと抱きしめていた。

その間ずっと頭を撫でていてくれた。

疲れたせいか、いつの間にか眠ってしまっていた。
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