幸せになっていいですか
一哉の思っていることすべてが知りたくなった。

さっきのマジな目で言ったこと、今ここで話をしていること・・・

そう言えば・・・一哉の本心ってちゃんと聞いていないような気がする・・・

結婚して今更かもしれないが、お互いゆっくり話すのにいいかもしれない。

「一哉、部屋帰ろう」

さっと立ち上がり出口へ向かった。

「真理?どうしたいきなり」

「部屋で話がしたい・・それだけ」

そのまま部屋へ帰った・・・。


ソファーへ座り、今度は私が真剣な顔をして言った。

「一哉、今日は思っていることすべて話して。私に気を使い、あなたの
思っていることすべてちゃんと聞いていないような気がする。今ここで何でも話して」

「真理?俺話しているつもりだけど・・・」

「一哉のすべてが知りたくなったの。私の独占欲って感じかな?」

「真理ってそんなやつだったか?」

「この際だから、思い切り言って。お互い」

さっきの話の続きが始まった。

真理が昔のように元気になって欲しかった。

始めはそんな気持ちだけだった。

ただそれだけを思っていたのに、良樹さんが俺の気持ちに気づいてしまった。

あれには参ったと笑って言った。

そこから俺が本気に真理を思った。

でも優志のことが最大のネックだったと打ち明けた。

「真理・・・これ以上聞きたいか?」

「聞かせて」

「・・・わかった」

新藤を捨てても俺は真理と一緒にいようと思った。

その一言に驚いてしまい目を丸くしてしまった。








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