幸せになっていいですか
今日の衣装の事は話しないと・・・

「ただいま・・・」

「お帰り・・どうだった?」

「一哉・・・話がある。」

「何だ?」

「今日、ドレスの試着へ行ったんよ・・・」

明らかに関西弁口調になってしまっているが、思ったことは言わせてもらう。

「何でオーダーなん?レンタルじゃあかんの?」

「・・・・真理。落ち着け・・怒るなよ」

口調が違うせいか、一哉も真剣になった。

「それだけは譲れない」一言だった。

「何で?私が着るものやんか。何であかんの?」

「真理、加奈子さんはどうだった?」

「・・・確か・・買ってた・・・」

「そう言うこと。みんなオーダーなんだ」

「新藤はそうでも、私は違う」

「あのな・・真理が良くても、他が許さないんだ・・・」

「じゃ説明して」

「俺もレンタルでもいい。けどな・・・来客者がな、目の肥えている者もいる。
それに、レンタルって嫌味を言うやつもいる。真理の嫌な所を見つけて
当日言うやつもいるかもしれない・・・。いくら俺達が招待した人でも、
裏で何思っているのかわからないやつも来る。そこに付け込まれないように
万全な体制をとるんだ・・わかってほしい・・・」

「そっか・・・ごめん理由もわからず言って・・・」

「こっちも説明できなくてごめんな・・・」

改めて一哉との結婚も普通じゃダメなんだと思った・・・。
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