幸せになっていいですか
大晦日から来客対応に追われていた・・。

新米の嫁として、沙紀に色々聞きながら、お手伝いをした。

一哉はお父さんと対応に忙しく、同じ家にいても話が中々できなかった。

キッチンへ来た時、「真理、大丈夫か?」と声をかけてくれた。

「大丈夫」と笑って答えるだけで、忙しくてそれ以上話せなかった。

沙紀がこれを一人でしていたなんて・・・凄いと思った。

やっと落ち着いたとふと時計を見たら、もうすぐ年が明ける所だった・・・。

リビングにみんながやって来た。

テレビを見ながら、時間を過ぎるのをただじっと見ていた・・・。

今年は本当に怒涛のごとく時が流れたと思う・・。

一哉との出会いで大きく変わった・・・。

もう恋はいらない。人を愛するなんてできない。

そう思っていた自分が恋をして、愛を求め、結婚した・・・

今ここにいる自分が夢のようだった・・・。

今年が終わった・・・年が明けた・・・

一哉、これからずっとよろしく。あなたの奥さんになってまだ少し・・・

これからは新藤の嫁としてあなたを支えます・・・。

一哉の横顔を見て微笑んだ。

「明けましておめでとうございます。お父さん、お母さん」

「一哉も、おめでとうございます」

「おいおいこっちには?」と智哉さんが言った。

「智哉さんに沙紀これからもよろしくお願いしますね」万遍の笑みで言った。

「おめでとう。これから賑やかになるな!いい正月だ」とお父さんが笑った。

新藤の嫁として新しい年は始まった・・・。









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