幸せになっていいですか
「じゃ、頑張れよ」とエレベーターホールで別れた。

更衣室へ行き、着替えようとした時、後輩が鎖骨の後に気が付いた。

「真理さん。いつも仲良しでいいなぁ」

「内緒にしててね」と口元に指を置いた。

「いいなぁー愛されて・・・」

「ってあんた、あの子どうしたの?」

良樹さんの結婚式で出会った、一哉の後輩、後藤君。みんなが狙っていた子。

「付き合っているんですが・・・」

みんなに人気のあったこなんで、嫌味も言われるらしい。

「私が何とかしてあげる。暫く一緒にご飯行こう」

3課の後輩だったので誘いやすいし、守りやすかった。

「真理さん・・ありがとうございます」

「じゃ お昼にね」と更衣室を後にした・・・。


今日も一日が始まった。

良樹さんが昼から出勤の為、午前中は他の人の補佐に回った。

今日はこれといってなかったので、いつもよりは暇だった。

内線が鳴り出たら、一哉だった。

「上がってきて」

ボードに社長室と書いて、一哉の所に向かった。

行ってみると、良樹さんがいた。加奈子も一緒に。

「何してるの?」

「お昼一緒にどうかなって」

「あ・・ごめん後輩と約束して・・」

「だれ?」

「3課のみゆき」

「どうしたの?何かあった?」

「うん。ちょっとね・・」




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