幸せになっていいですか
「真理、ちょっと話さないか」

「何?」

「今日はごめんな。真理辛かっただろ・・・」

「一哉・・・でもね優志の気持ちを今知ってよかった。あの時すぐだったら
きっと優志の後を追いかけてた・・・。」

「真理ならそうしたと思う」

「これが運命なのかな・・・一哉と出会うようになってたのかな・・・」

「俺もわからない・・でも出会ってしまったよな」

「それに優志が一哉に頼んだって・・あれには私も驚いた」

「だろ。俺も何故かそれが知りたい」

「一哉だから任せたのでしょ・・きっと優志が信頼している人だから」

「・・・そうかな」

「一哉、優志のこと思っていても一緒になるって言ったよね」

「ああ。真理は忘れられないだろと思ったからな。だからその思い出も一緒に愛そうと思った」

「一哉・・・」

「真理、優志のことは無理に忘れなくていいからな今更かもしれないが・・・」

「いい思い出として、友人として思っていいかな?」

「もちろん。俺にとっても大切な親友だからな」

「この手帳だけど・・・」

「もってたらいい」

「じゃ一哉の部屋にあった写真と一緒に置いといて。ちゃんと家に置いてね」

「わかった。今度取りに行こう」

「じゃ寝るか」

「うん」

「引っ付いて寝てもいい?」

「おいで」やさしく抱きしめながら寝てくれた。

おやすみとおでこにそっとキスをしてくれた。

一哉の心音を聞きながら瞼を閉じた。
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