幸せになっていいですか
帰るまで後5時間・・・。

7時の新幹線だから。もう少し一緒にいられる

「真理・・・充電させて」

「は?何言ってるの?」

買い物中に突然言いだした。

「あのね・・・場所わかってる?」

「だから・・ギュッとさせてほしい」

「あほ・・・」

結局買い物を途中でやめて家に帰った。

誰もいない・・・。母は?桜さんは?

連絡を取ると、桜さんは実家に帰っていた。

母は友達と日帰り旅行・・・。

「一哉。今なら大丈夫かも」

「じゃ充電させてくれ」とそっと後ろから抱きしめてきた。

「何か帰る時にこんなことするのは嫌だな・・」

「なんで」

「寂しさが倍増するから・・」

「だから抱き合うだけ」

「わかった・・」

ベットの上でそのまま抱き合った。何もせずただ抱き合った・・・

いつもなら何かしら触れるのに今日は何もしてこない。

「一哉・・大丈夫?」

「これ以上したら止まらなくなるから我慢してる」

「可愛い」こっちから頬にキスをした。

「こら。真理やめろ」ちょっと照れながら笑った。

「じゃ キスして」こっちからまた迫ってみた。

やさしくそっとキスをしてくれた。

帰るまで後3時間30分・・・。
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