幸せになっていいですか
優志のことを知っているひとは・・・私達以外に2、3人か・・・

(やりずらいなぁ・・・)

私を見ても何も言わなかった。

(みんなもう大人だし・・・そう信じよう)

優志が座っていたデスク。懐かしい。残業の時、よく隣に座ったな。

差し入れもって。今じゃ懐かしく思う。

(懐かしく思う・・・。あれ、涙が出ない・・)

加奈子が呼んでいる。3課から電話だった。

引き継ぎの連絡だった。さっさと片付けて新しい書類に目を通した。

さっそく仕事。私は案の定、一哉さんの補佐だった。

加奈子はもちろん良樹さんの補佐だった。

パソコンに打ち込んでいたら、良樹さんに呼ばれた。

「西田~ちょっと」

「はい。なんでしょうか。」

「加奈子怒ってる?」

にっこり笑いながら、

「とっても気分を悪くされてます。後、何で私まで。」

最後はすごーく冷たい目で見た。

「後で説明するから。これ加奈子によろしく」

「はい。」(自分で渡せよ)

「後、一哉にこれ」(自分で行け!)

「後、みんな会議室に集合と言っておいて」(私は伝書鳩か!)

「はい。すぐに伝えます」

言われたとおりに伝えた。

加奈子は相変わらず不機嫌だった。

はぁ~初日でこれ?この先思いやられるわ・・・。
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