幸せになっていいですか
見送った後、お風呂へ入り疲れた体を癒した。

お風呂上りにビールを飲みながら、何もせずぼーっとしていた。

今は実家にいるときよりも寂しくは無かった。

やっぱりここが一番落ち着く・・・私の帰る所はもうここなんだ・・・改めて思った。

心配をかけたので、一哉の両親にお詫びの連絡を入れたら、

一哉が勝手に心配していただけだから大丈夫と言われた。

どれだけ不安にさせたのか・・・と反省した。

涼介や母が言ったことが頭によぎった・・・。

この際だから言ってみようかな・・・

私の心の中にある不安・・・

一哉に対する気持ち・・・

出会った時からずっと・・・今も私のことを最優先にしてくれる・・・

あの性格だからきっと私には弱い所なんて見せたくないのかもしれない・・・

でもあの時見た涙・・・一哉は本当に心から幸せなのか?・・・・・

やっぱり今もずっと謝っているのかな・・・優志に・・・

心の中に疑問を抱いてしまったことは確かだ・・・

結婚式まであと少し・・・

私の性格状もやもやするのは嫌だ。

ちゃんと話そう・・・決めた。

残ったビールを一気に飲んで、また缶ビールを開けた。

突然玄関のチャイムが鳴った。一哉かな?思いながらインターホンを見ると

加奈子だった・・・。

嫌な予感がした。当たらなければいいが・・・

そっと開けてみると、何か言いたそうな加奈子と沙紀が立っていた。

「あがっていい?」その声で予感が当たった・・・。

どうぞとしか言えなかった。
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