幸せになっていいですか
一哉の顔をみて何も言えなかった・・・。

照れ臭そうに笑って、一哉がお風呂に入ってしまった。

私もリビングを片付けてお風呂に向かった。

何も言わずにドアを開けたので驚いていた。

湯船につかりながらじっとこっちを見てる。

「見ないでよ。恥ずかしい・・・」

「恥ずかしいやつがいきなり入ってくるか?」

さっとシャワーをを浴びて流し、バズタブの中に入った。

顔を見ないようにする為に、一哉にもたれさせてもらった。

「一哉・・・あのね」

話を始めたら一哉が首筋顔を引っ付けてきた。

そのまま話を続けた。

「一哉・・・本当は自分のことずっと責めてない?」

一瞬私を抱きしめてる腕に力が入ったが何も言わなかった。

「優志のことを・・・まだ自分のせいだと思ってるの?」

いつもなら何か言うはずなのに・・・黙ったままだった・・・。

「ねぇ・・・一哉の心の奥底にある気持ち・・・私に言ってほしい・・」

それでも一哉は何も言わなかった・・・私は話をやめなかった。

「一哉・・・もう十分だから一哉も心の底から幸せ・・・」

「・・・もう言うな」言おうとした言葉を止められた。

首の後に腕を回し顔を向けられた途端、唇を塞がれた。

ずるい・・私がこれ以上言えなくなるようにしている・・・

息が苦しくなって唇を離した・・

切なそうな顔が何とも言えなかった。

「上がるね・・・」そう言って先に出て行った。

一哉は暫く出てこなかった・・・。





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