幸せになっていいですか
「真理・・・さっきから言葉がおかしい・・もしかして怒っているか」

「あ・・・ごめん。わかった・・はっきり言うわ。一哉、あんた優志と何年親友してんの?
優志の性格わかってるやろ。今の一哉みてたら優志にあきれられるわ。何やってんねんって。
私を苦しめてどうすんねんって。」

「・・・そうだな・・あいつなら怒るかもな」ふっと笑った。

「一哉は優志の最後の言葉をちゃんと叶えたやん。私を守ってくれている・・・
優志もあの世で私達をみてるはずや。だから・・・お願いやから・・」

だんだん声にならなくなってきた・・何で私泣いているやろ・・・

ぐっと掌を握って力を入れた。

泣き顔で一哉の顔を見た。

「一哉・・・一人で苦しむのはやめて・・・」

何も言わず抱きしめてきた。私は胸の中で涙を流すことしかできなかった。

泣きながら一哉の胸を手で叩いていた・・・自分のやりきれない気持ちがそうさせていた。

「真理・・・心配かけてごめんな・・・優志の性格だったら俺のことなんて
何とも思ってないよなきっと・・・俺が一人で抱え込んでた。申し訳ないって・・
いつも謝ってた。俺さえちゃんとしていたら・・・ずっとその気持ちが心の中にあった。
あの手帳を見て、優志には俺の気持ち知っていたんだと思った。嘘をついたつもりがバレてた
のかと思った。そうじゃなきゃ俺に真理を頼む何てあいつは書かない。俺が幸せになっても
いいのか?本当にいいのか?それはずっと思っていた・・・でもその半端な気持ちが真理に
わかってしまった・・・それじゃいけないって思っていた。そしたら真理に言われた。
幸せになれないって。さすがに俺も胸が痛かったよ・・・真理を苦しめていたんだな俺・・・」

「私はただ一哉が変えてくれたように、今度は一哉を何とかしたかっただけ・・・」

「ありがとうな・・・おかげで気持ちはスッキリしたよ。墓参りに行くときは
優志に堂々と言える俺になるから」やさしく頭を撫でながら言ってくれた。

「わかった・・・」それ以上はもう言わなかった・・・。
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