幸せになっていいですか
日に日に仕事に忙しさが増してきた。私は休む為に引き継ぎでバタバタしていた。

良樹さんの補佐に2、3人つけないと仕事が片付きそうにもなかった。

後輩総動員させて良樹さんの補佐にまわるようにお願いした。

私や加奈子が一人でやっていたことでもほとんどは一哉や良樹さんが書類は作っていた。

でも今はその書類も作れないぐらいみんなが忙しい。

明日までには終わらせないと・・・何か身体がだるかった。疲れているのだろう・・・

こめかみを押さえながらもパソコンに向かっていた。

良樹さんが一哉に言ったのだろう・・・突然一哉が1課にやって来た。

「真理、休め」と私の手を止めた。

「ほっといて。それと今は話かけんとって」顔も見ずに答えた。

周りはその状態にオロオロしているが、誰も止められない。

結局腕を引っ張られて、「借りる」と言葉を残し連れ出された。

社長室まで連れてこられてしまった・・・

ソファーに座らさせられた。一哉は反対側に座っている。

何も言わずこっちをじっと見ている。

「言いたいことわかるよな」いつもより少し冷たい感じの声だった。

怒ってる・・・まずい・・・

「真理、休む時間は作れ。じゃないと体を壊すだろ」

「ごめん・・・じゃ30分だけ寝かせて」ソファーで横にならせてもらった。

「食べるものは?」

「要らない」そう言って少し眠らせてもらった。

今夜の残業の為に力を蓄えさせてもらった。

一哉がタバコに火をつけた。吐いた息がため息に聞こえた・・・

一哉の気配を感じながらいつの間にか眠っていた。

本当ならいけないことなのに・・・一哉に甘えさせてもらった。



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