幸せになっていいですか
加奈子と別れ、一人でリビングで一哉の帰りを待っていた。

あの時の一哉の言った言葉が耳に残っていた

早くパパになっても・・・

子供が好きだっていってたな・・・いいパパになりそう・・・

良樹さんも物凄い勉強してたな。パパスクールも行ったって聞いたし、

加奈子ももっと早く子供を産んでたらなんていってたし、新藤の男達はいいパパになりそうと思った。

一哉とお父さんも良樹さんのお父さんもみんな何だかんだ言って、心配症だし・・・

そんなことを考えながら一人でクスッと笑っていた。

「何?思いだし笑い?」と一哉の声が聞こえた。

「うわぁ!ビックリした」ソファーから落ちそうになった。

「ただいま。遅くなってごめんな」

「いえいえ。ご苦労様でした。2次会はどうでしたか?」

「真理には言えない・・・俺すごく責められたから」

「え・・・何聞かれたの?」

「内緒」笑みを浮かべながら言った。

「一哉・・・何て?」

「野郎ばっかりの会話だから言わないほうがいいかも・・・」

何か嫌な気はしたが、野郎ばっかりと聞くと、聞かないほうがいいかもと思った。

「じゃシャワー浴びてくる」そう言ってジャケットとネクタイをソファーにかけて行った。

私はその服を持って、寝室へ行った。

クローゼットに服を掛けて、一哉が入って来る前にさっさとベットに入った。

「疲れた・・・」瞼が勝手に閉まっていく・・・

一哉がベットに入ったことも気づくこともなく、知らない間に眠ってしまっていた。






< 298 / 329 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop