幸せになっていいですか
今週末には結婚式だ・・・。

優志のお墓へ行ってから、一哉のことは心配することはなくなった。

後は・・・お父さんか・・・

母は前日に来たほうがいいと言っていた。

お父さんと二人でいれる時間なんて作れるのか・・・

すでにお嫁には行ってしまっているが、行く前のあいさつなんて何もしていない。

親孝行もしていない。どっちかと言えば親不幸のほうが多いのかも・・・

そんなことを考えながら、一人リビングでぼーっとしていた。

今夜も一哉は遅くまで帰って来ない・・・

有給をとったのはいいが、することが無い時は何だか寂しい・・・

午前中は掃除や買い物、式の打ち合わせとエステに行ったりと忙しいが、

それも終わるとただぼーっとしているだけだった。

「加奈子は妊婦だし・・・沙紀も忙しそうだし・・・」

独り言を言っていると玄関のチャイムが鳴った。

涼介と桜さんだった。

「真理~会い多かったよ~」大きなお腹で私に抱き付いてきた。

「桜さ~ん。私も」と二人で顔を見合わせて笑った。

後ろでは一人あきれた顔で「早くリビングに行け」と言っていた。

お土産のケーキを食べながら、ひと時を過ごした。
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