幸せになっていいですか
夕食の出来上がり、いつもより早い時間に夕食を食べた。

リクエスト通り、酒の肴と煮物、おひたし、サラダ、煮魚と純和風のこんだてになった。

ビールを飲みながらゆっくり食べている。

「どれもおいしいな」と喜んで食べている一哉を見ながら、うれしくなった。

最後にご飯とお味噌汁はおかわりしていた。

「食べすぎた・・・」と食事のあとソファーで横になっていた。

(よし。これで用事している間に一哉が寝てくれたら・・・)と思いながら片付けをした。

「真理。風呂入ってくる」と行ってしまった。

(食後にお酒を用意しよう・・)片付けが終わり、ワインを用意して待った。

お風呂から上がってきた一哉にワインを入れ、私もお風呂へ向かった。

(寝ていてくれてますように・・・)

いつもより長風呂をして出てきたが、一哉は寝ていなかった・・・。

「遅いぞ。それとも何か企んでいたか?」

「そ・そんなことないよ」明らかにばれそうな言葉使いになってしまった。

「真理も飲んだら?」

「じゃ・・・少しだけ・・・」

久しぶりに二人でゆっくりな時間を過ごした。

「いよいよ明後日だな」

「そうだね・・・早かったなぁ・・」

「俺は長かったけど」

「あ・・そっか・・」

私の髪を指に巻いて遊んでいる・・・

「一哉・・幸せ?」

「今更聞くか?当たり前だろ。真理に出会って、真理を思って、再会して・・・思いが通じて・・
ひとつになれて・・・結婚して・・・」

ゆっくり話ながら、私の身体を自分に寄せた・・・

「もう真理しか見えない・・・」頬に手を当てながら唇を重ねられた・・・

ワインの香のするキスはいつもと違って熱く感じた。

そのまま暫くソファーで一哉の舌と指に翻弄された・・・
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