幸せになっていいですか
優志のことを知っている政子さんがこっちにきた。

政子さんは、１課で唯一の女性係長。

結婚もして尊敬している先輩。

「久しぶりね真理」

「政子さん。ご無沙汰してました」

「あれから５年ね」

「はい。５年経ちました」

「新しい人生歩んでるの？」

「いいえ。まだ・・・」

「そんなんじゃ、優志がうかばれないわよ」

「えっ？」

「残った女がいつまでたっても自分のことを引きずっている・・と思ってたらどうする？
　あの世で、困っているかもよ優志の性格だと。もう幸せになってくれって言ってるかもよ」

「政子さん・・・」

「これも何かの運命じゃないの？１課に来た運命。何かしらあるんじゃないの？
　あなたの気づかないうちに誰かがいるとか」

「誰か・・・あっ・・・」

「いた？」

「今は何とも・・・」

「そのうちその人が気になりだしたら、優志は卒業だね
　今の真理は氷のような真理じゃないよ。あのときみたいな今にも壊れそうな真理じゃないから
　何か変わったような気がする。何年真理を見てきたと思っているの！」

バシッと背中を叩かれた。

「あなたのすてきな笑顔また見せてね。あなたの笑顔みんな大好きよ
　じゃ旦那が迎えに来てくれたから～バイバーイ」

「課長！急な移動ですいませんでした」

「おう。真理元気か！引き継ぎは大丈夫だ。安心しろ」

「大山課長！お迎えですか？飲んでいきませんかー？」

「いや。いらん。かわいい嫁さん迎えにきた。」

「もう。ばかでしょうこの人。じゃ　お疲れ～」

二人仲良く歩いて行った。

（政子さんありがとうございます・・・）
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