幸せになっていいですか
「じゃ 鞄取りに行こうか・・・」

「はい」

一哉の部屋へ行き鞄をもらった。

「真理さん。今夜は送っていくよ」

「ってお酒飲んでるでしょ」

「そうだね~タクシーで送るよ」

「結構です。自分で帰れます」

「まだ・・・一緒にいたいなぁ・・・」

一哉さんが近づいてくる・・・。

「近づかないでください・・・」

「思いっきり拒否?」

「イケメンの一哉さんがよって来たら、誰でも困ります」

「じゃ真理さん困ってくれる?」

「酔ってます?」

「酔ったふりしてます」

「ばか・・・」

「じゃ。これで失礼します」

後ろを向いたその時、一哉が後ろから抱きしめられた。

「一哉さん・・・」

「ごめん。真理さんちょっとこのままいさせて・・・少しでいいから・・・」

「困ります・・・私・・・」

(何だろう・・この胸にくるドキドキ感は・・・)

体が熱くなっていく・・。苦しい・・・。

「一哉さんこれ以上このままだと・・・私苦しくなる・・・」

「ごめん」

慌てて真理を離した。

「真理さん・・・俺・・・」

「これ以上言わないで・・・お願い・・・」

「今日は帰ります」

少し涙目になりながら、一哉の部屋を出て行った。

ドアが閉まったとたん、そこに座り込んだ。

(私・・・何やってんだろう・・・)

タクシーへ乗ったのは覚えているが、気づいたら自宅のソファーに座ってた・・・。

「優志・・・やっぱり私変だ・・一哉さんが気になってる」

優志の写真を見てそんな言葉が出てしまった。

「明日仕事休もうかな・・・行けないよ・・・加奈子~たすけて・・・」

夜中だったが、加奈子に電話した。
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