幸せになっていいですか
他愛もない話から、仕事のこと、プライベートの話になると真理は俯いた。

ごまかした。嘘までついた。

「彼氏はいますか?」

「一哉さん。積極的~」

加奈子が笑いながら真理をみるが、真理は浮かない顔をしていた。

「います」

「えっーえーー!!」

加奈子が驚いた。

「いたっけ??」

「いる。」

「嘘」

「いる。」

「誰」

「あいつ」

・・・加奈子は何も言わなくなった・・。

「あいつって?」

一哉が聞くと真理は苦笑いをした。

「私の一生大事な人」

「そっか・・・お幸せに」

「ありがとう」と可愛く笑った。

(心の中では泣いていた・・・嘘ついてごめんなさい)

「さぁもう終わり。真理、一哉さんに送ってもらいなさい」

「私一人で帰れるから」

「また一人でホテルに泊まるんでしょ」

「そう。会社の近くで泊まって、一日寝て、ゆっくりして、出社」

私の月一回のお楽しみ。そのために毎月がんばってる。

「だから大丈夫。心配ご無用」

「じゃ そのホテルまで送りますね。女性一人歩きは危ないんで」

「じゃ お言葉に甘えます」

そう言って、二人は店を出た。

ホテルの前で別れようとした時、一哉がが言った。

「もう少し飲みませんか?」

二人はホテルのスカイラウンジに行った。
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