幸せになっていいですか
顔が真っ赤になった状態で車に急いで乗った。

「一哉さん!何てことしてくれたんですか!私、仕事しづらくなったじゃないですか!」

「大丈夫。心配ないよ」そう言いながら、

後部座席に荷物を置き、シャツを腕まくりし車に乗り込んだ。

「他の課の子の言葉聞きましたか?信じられないって」

「ほっておけば。でも事実でしょ。俺もあなたも好きだってことは・・・」

車が走り出した

「今何て?・・・え?」

「休憩室の話・・・良樹さんから聞きました」

「よ・し・き・さん・・・もう、おしゃべりなんだから・・・」

「っていうか隣で聞いてた」

「え?外出てるって・・・あれは?」

「確かに外出してました。忘れ物を取りに帰ったら二人が見えたんです」

「声を掛けようとしましたが、その話が聞こえて」

「立ち聞きするつもりはなかったのですが、真理さんのことだったので、すいません」

「・・・いいです」

「何処かで食事して帰りましょう」そういって、近くのイタリアンレストランに寄った。

「続きは食事をしながらでも・・」駐車場に車を止めた。

突然の出来事と一哉さんの告白とあの爆弾発言であたまが混乱している。

(今の状態で食事って・・・食べれるわけないでしょ!飲んじゃおうかな・・・)

心の整理どころじゃなくなっていた。
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