幸せになっていいですか
このバーはとてもおしゃれだった。大きな水槽に夜景。

生のジャズが演奏されている。私でも此処には来るのが早いかなと思ったぐらいだった。

「今日は楽しかった?」隣から顔を覗くように見てきた。

「そうですね。私には初めてのことばかりで・・・」

いろんなことが頭にめぐってくる。思い出して顔が赤くなった。

「これからはここは真理の自由に使っていいから。後、俺の家もな」

「ひとりでは来れません」

「鍵あげたの忘れたか?」

「あっそうだった・・・」

暫く沈黙が続き、彼は一気にグラスのお酒を飲んだ。

「じゃ行くか」その声にビクッと反応してしまった

「あっ・・はい・・」そんな返事が出てしまった

そっと彼近づき、腕をくんで歩いた。少しもたれながら・・・

一瞬驚いたみたいだが、彼も何も言わず部屋まで帰った・・


帰って来た・・・ソファーに座わりほっとした時、お水を入れたグラスを持って来てくれた。

「ちょっと飲んで休んだら」

「ありがとう」

「珍しく酔った?顔赤いけど・・・」

「そうかな?」とぼけたふりをしたが、この雰囲気にドキドキしていた

「じゃ 俺先風呂入ってくるわ」

「どうぞご自由に」

「一緒に入るか?」

「はぁ~!何言ってんの」

「冗談。でも真理と・・・入りたい・・」って最後のほうは小さく言った

「もう。ばか!」

「じゃ くつろいでいて」笑いながらお風呂へ行った。
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