嘘つきなポーカー 1【完】


華代の話によると、ここ武城高校の文化祭の名物イベントで、好きな人に告白するというイベントがあるらしい。
そのイベントで誕生するカップルも少なくないのだと、華代は言った。


「ふーん。ずいぶんおめでたいイベントだね。」


由佳が興味なさそうに言うと、華代は由佳に詰め寄って言う。


「小野寺くん、さっきから何人もの女子に呼ばれてたよ!?」

「へぇ。」

「へぇ、じゃなくて!由佳ちゃんはそれでいいの?」

「え?何が?」


由佳が意味が分からずに尋ねると、華代は驚いたような顔で言った。


「え?だって由佳ちゃん小野寺くんのこと好きでしょ?」

「はぁ?」


華代に言われた一言に驚いて、由佳は思わず大きな声を出してしまったので、何人かの人が由佳たちのほうを冷たい目で見た。




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