嘘つきなポーカー 1【完】


「はーい、本日のメインイベント!告白大会~!皆、好きな人に告白して、相手のハートをGETしちゃおーう!」


司会の人がそう言うと、会場の体育館は大盛り上がりを見せた。
おびただしい数の生徒が、体育館に集まっている。

無理もない。
文化祭のトリを務めるこのイベントはここ武城高校に代々続く歴史あるイベントだ。
これが文化祭のメインイベントと言っても過言ではないだろう。



「皆さん、このイベントを心待ちにしていたことでしょう!心の準備はOKですか~?!」


司会の言葉に、会場は更に盛り上がる。


「くっだらねぇ。」


薫は鼻で笑った。
すると隣に居た華代が口を開く。


「でも何だかんだで会場来てるんだね。小野寺くんはそういうのスルーする人だと思ってた。」

「まぁこの時間は他に行くとこも無いしな。告白されて悪い気はしねぇよ。」


薫はそう言いながら周りをキョロキョロと見回した。
薫の本来の目的はこのイベントへの参加ではない。



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