嘘つきなポーカー 1【完】
「この勝負にお前が負けたら、笠原の前から姿を消すと誓え。」
薫は恭平を睨みながら言った。
すると恭平も薫を睨み返して答える。
「じゃあ僕が勝ったら、君も二度と由佳と関わらないと誓ってくれる?」
「…俺は負けねぇ。」
「僕だって負ける気なんてないよ。」
2人は暫く火花を散らしながら睨み合ったかと思うと、再び殴り合いを始めた。
殴り合いは何十分も続いた。
お互いに1歩も引かない戦いだった。
どちらが優勢か、甲乙つけ難いほど2人の力は互角だった。