嘘つきなポーカー 1【完】
「ちゃん…恭ちゃん?」
ある日の昼下がり。
温かい日差しの下で目を閉じていた恭平が目を開くと、そこには恭平の顔をじっと覗き込む由佳がいた。
「ん?どうしたの、由佳。」
「恭ちゃんが起きないから、暇だったの。」
そう言って頬を膨らます目の前の1人の少女、笠原由佳は、恭平にとって最も大切な存在だった。
「はいはい、ごめんね。」
恭平は由佳の頭を優しく撫でながら笑った。
すると由佳の顔が少し赤く染まる。
恭平はそれすら愛しくてたまらない。