嘘つきなポーカー 1【完】
ある日の小学校からの帰り道。
いつもは由佳と一緒に帰る恭平だが、今日は児童会の話し合いの都合で由佳を先に帰らせていた。
恭平が1人で歩いていると、少し先に数人の女子たちが群がっているのが見えた。
おそらく彼女たちは、同じクラスの女子たちだ。
何をしているのかと近付いてみると、その女子たちの輪の中に、困惑した様子の由佳が立っていた。
恭平はその姿を見るや否や、すぐにその場へ向かった。
「君たち、何してるの?」
恭平が話し掛けると、女子たちは驚いたような顔を見せたあとに、ごもごもと口ごもった。
きっと由佳をいじめていたに違いない。
そう思った恭平は女子たちを睨み付けて言う。