嘘つきなポーカー 1【完】


「由佳のことをいじめないでくれるかな?」

「細谷くん!違うのよ!ちょっと話してただけ…。」


そう言い残して散り散りに去っていく女子たち。


「大丈夫だった?由佳。」


恭平がそう尋ねると、由佳は照れ臭そうに笑って答えた。


「うん、ありがとう恭ちゃん…。」



結局いつも通り2人で帰る。

こんな時間に帰っているということは、おそらく自分のことを待っていたんだろう、と恭平は思った。

今日は遅くなると言ったのに。

そう考えると、恭平はそんな由佳が愛しくてたまらなかった。



「恭ちゃん…、好き。」



突然由佳が発した一言に、恭平は耳を疑った。




< 266 / 451 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop