嘘つきなポーカー 1【完】
恭平はその男を睨み付けながら言う。
「白龍の幹部が、一体僕に何の用?」
「危険人物の下調べってやつ?」
男はそう言って口角を上げた。
彼の名前は三上。
恭平の属する「黒虎」が最も対立しているグループ、「白龍」のトップ2だ。
「俺はあの時居なかったけど、噂によるとお前、ケイと唯一まともにやり合ったらしいじゃん?」
「……。」
「あいつがあそこまで傷付いて帰ってきたのは初めてだ。そんな危険人物を黙って見過ごすわけには行かなくてね。」
「じゃあ僕は今からあんたと勝負すればいいわけ?」
恭平がそう言って構えると、三上は両手を上げた。