嘘つきなポーカー 1【完】


恭平はその男を睨み付けながら言う。


「白龍の幹部が、一体僕に何の用?」

「危険人物の下調べってやつ?」


男はそう言って口角を上げた。

彼の名前は三上。
恭平の属する「黒虎」が最も対立しているグループ、「白龍」のトップ2だ。


「俺はあの時居なかったけど、噂によるとお前、ケイと唯一まともにやり合ったらしいじゃん?」

「……。」

「あいつがあそこまで傷付いて帰ってきたのは初めてだ。そんな危険人物を黙って見過ごすわけには行かなくてね。」

「じゃあ僕は今からあんたと勝負すればいいわけ?」


恭平がそう言って構えると、三上は両手を上げた。


< 280 / 451 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop