嘘つきなポーカー 1【完】
「会議は中止だ。瑠美が白龍に誘拐された。幸いなことに今日は大人数集っていた。全員で白龍のアジトに向かう。」
恭平の言葉に、メンバー全員が勢い良く立ち上がった。
「ただ、僕はその前に向かうところがある。あとで合流する。」
恭平がそう言うと、メンバー全員が頷いて、一斉にアジトを後にした。
恭平は大きく深呼吸をすると、目を閉じた。
思い浮かぶのはいつも同じ顔だ。
「由佳、必ず守るよ。」
恭平はそう呟くと、1人由佳の家の方向へ向かった。