嘘つきなポーカー 1【完】
「ドン引きした?」
薫の言葉に、由佳は首を横に振った。
「確かに、話を聞いた時はびっくりしたし信じられなかった…。私、そういうタイプの人とは関わったことなくて、結構苦手で。」
「だろうと思ってた。」
「だけど、小野寺薫は小野寺薫だよ。何より、小野寺薫は私を何度も助けてくれた。嫌いになんてならないよ。」
「…そうか。」
薫は安心したようにため息をついた。
「むしろ、小野寺薫には感謝してる。ありがとう。」
「…おう。」
由佳の言葉に、薫は小さく答えた。