嘘つきなポーカー 1【完】
再び暫く沈黙が続いた。
「恭ちゃん、自主退学したんだよ。」
由佳が沈黙を破り、ポツリと呟いた。
「…それで?」
薫の反応は想像とは違い予想以上に冷たく、由佳は困惑する。
「え…?えっと…、良かったなぁって。」
「本気でそう思ってんの?」
薫は冷たく尋ねた。
「…思ってるよ。どうして?」
「あいつと会えなくて寂しいって顔してる。」
薫は鼻で笑いながら呟いた。
「どうしてそんなこと言うの?」
由佳はきつい口調で尋ねた。