嘘つきなポーカー 1【完】
―――…。
「やった!大吉!」
引いたおみくじを見て、奈津子はガッツポーズをした。
「何何?恋愛運…灯台もと暗し。近くに目を向けよ。」
奈津子はそう読み上げると、不満そうに「意味分かんない。」と吐き捨てた。
「由佳はどうだったー?」
「…末吉。」
「うわ、ビミョー。」
由佳は苦笑いしながら、下に書かれた詳細に目を向ける。
そして、恋愛運と書かれた欄を見て、由佳の顔から笑みが消えた。
《恋愛運:己と向き合い、己に正直になれ。》
「何なの、皆して…」
由佳は不満そうに呟いた。