嘘つきなポーカー 1【完】
「ビンゴ?」
松本先生は由佳を見て、楽しそうにそう言った。
「わ、私のことじゃないですから!」
由佳は必死になって否定する。
すると松本先生は「ごめんごめん。」と笑った。
するとその時、ものすごい勢いで保健室のドアが開いた。
「おっと、これはこれはいらっしゃい。」
松本先生は扉の向こうに立つ人物を見て、楽しそうにそう言った。
由佳は唖然として言葉を失った。
そこには息を切らしながら立つ、小野寺薫の姿があった。
「やっぱりここに居たか。」
薫は不機嫌そうに由佳を睨みつけると、そう呟いた。