嘘つきなポーカー 1【完】
「ゆーかちゃんっ。」
ポカンと口を開けたまま椅子の上に佇む由佳を見て、華代は嬉しそうに声をかけた。
「何か話してたね?意外といい感じじゃんっ。」
「華代…分からない。」
「ん?どうしたの?」
「あいつが何を考えてるのか、さっぱり分からない。」
由佳は呟いた。
「何か言われたの?」
「同情じゃないって…。」
由佳が答えると、華代の顔がぱぁっと明るくなった。
「良かったね、由佳ちゃん!やっぱり私の言った通りだよ!小野寺くんは本当に由佳ちゃんのこと大切に思ってたんだよ。」
「でも…小野寺薫はこの前他の可愛らしい女の子と楽しそうに喋ってたよ…。」
由佳が目を伏せながら呟くと、華代は言った。