優しくないっ、優しさを感じない!
「レナちゃん、ありがとう」
あたしがお礼を言うと、レナちゃんはキョトンとしてあたしを見る。
「レナちゃんが今日ここに行こうって言ってくれて、レナちゃんにあたしの事あんな風に言ってもらえて、コースケの気持ちとか何かそうゆーのがやっと受け止められた気がする。あたし…何かすごく分かった。すごく嬉しかった」
「だからありがとう」と、もう一度告げるとレナちゃんは嬉しそうに微笑んで、「それなら私も嬉しいよ。力になれて嬉しい、ありがとう」なんてお礼を返してくれた。
きっとあたし達はもっと仲良くなれる、そんな気がした。あたしもコースケもレナちゃんも。…そして何故か最後に頭に浮かんだのは、進藤の名前。
進藤…
今日の事を進藤に話したいな、自然とあたしは、そう感じた。