優しくないっ、優しさを感じない!
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「…お、終わった~!」
夏休み最大の強敵を、レナちゃんの力を得てようやく撃破したあたし。
長い戦いだった…あと残り五日間。つまり五日前にラスボスを撃破したに等しい現状。後の残党なんてよっゆーう!
「レナちゃん本当ありがとう!今までの人生で一番良い夏休みの終わり方を迎えられそう!」
「本当?それは良かったよ」
「うん!なんか今年は良いことがたくさんあったなー…レナちゃんともいっぱい遊べたし、コースケの知らなかった一面も見られたし…」
「そうだね。お買い物とかお泊まり会とかしたけど、やっぱり最初の野球の応援に行ったのも楽しかったよね」
「うんうん。コースケカッコよかったし!」
「ふふ、ヒロちゃんはそればっかりだなぁ」
なんて、笑いながら改めて口にされると、いくらあたしでも何だかこっ恥ずかしくなってきた。確かに…確かにあたしはこんなことばっかり言ってるや。野球観戦の日からコースケ熱が再発してる自覚がある。
「でもヒロちゃんがそれだけ言うのも分かるなぁ。中村君って良い人だよね」
「そうそう、そうなんだよ。基本的に良い奴なんだよね」
「そう。道で急に会ってもね、全然仲良くないあたしにも声かけてくれるんだ。なんかヒロちゃんと似てるなぁと思った」