優しくないっ、優しさを感じない!


気がつくと、頭で分からなかった気持ちが自然と口からこぼれ落ちた。その言葉はやっぱりしっくりあたしの中に落ち着いて…そっか。あたし、嬉しいんだ。


「え?嬉しい?」


あたしの呟きにキョトンとするレナちゃん。何が嬉しいのか分からないと、小さく首を傾げている。


…レナちゃんにコースケにあたし。あたしの大好きな二人が知り合って、仲良くなる。あたしの力になってるコースケがレナちゃんの力にもなってくれて、あたしの気持ちをレナちゃんが共有してくれる。

それがなんか、あたし達の輪が繋がっていくような、そんな感じがして嬉しかった。


「…うん。友達と友達が仲良くなるのって嬉しいなぁと思って」

「え…?」

「なんか、大きな輪が出来るみたいな!って言ってもたった三人なんだけど」


「でもその三人が大きいよね」なんてあたしが笑って言うと、レナちゃんは驚いたような表情を少しずつ柔らかいものへと崩してゆき…「うん。なんか私もその気持ち分かる」と、ポツリと呟いた。


「私も…タケル君とヒロちゃんが仲良くなるの、嬉しいな」

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