優しくないっ、優しさを感じない!
レナちゃんとだって本当は仲良くなりたい。元に戻りたい。こんなの嫌だって思ってるのに、それなのに嫌なあたしが顔を出す。
なんで?コースケがレナちゃんの事好きだから?だからあたしはレナちゃんの事…コースケはもう、あたしとは…
…なりたい未来。それを思い浮かべるとやっぱり、あたしはコースケと…コースケの事…でも、コースケにとってはあたしじゃ無い。あたしじゃダメなんだ。
こんなに悲しいと思わなかった。もう一度振られてるのに、希望が無くなる本当の意味をあたしは知らなかった。でも、それでもやっぱり、それなのに結局…あたしはコースケの事が好きなんだ。
コースケの事が、ずっとずっと好きだった。
そんなのすぐに、捨てられないよ。諦められないよ。
なんであたしじゃダメだったんだろう。
ブーブーブー、
「?、電話…?」
それはちょうどお昼時、きっと学校は昼休みの時間帯。さっきメールもあったしレナちゃんかなと、あたしは重い気持ちで相手を確認する。
でもそこに表示されていたのは…あたしが思っていた名前とは違うものだった。
“中村 コースケ”
それを理解した瞬間、あたしの心が震えたのが分かった。