優しくないっ、優しさを感じない!
「だから…頑張りなよ。頑張ってよコースケ。頑張ってるコースケが好きだから…だからあたしも、そんなコースケの事応援したいって思ってるよ」
こんなにも共感する、こんなにも大きな気持ちを告白されたら…もういっそ、清々しい。それがレナちゃん相手なら尚更だ。尚更分かる。だってあたし…あたしだって、レナちゃんの事大好きなんだから。レナちゃんがどれだけ素敵かって、分かってるんだから。
今までの事全部を思い返す。すると全てはあたしが難しくしてただけなんだって分かった。あたしがいけなかった。本当はこんなにも単純で明快な答え、なんであたしは辿りつけなかったんだろう。
「頑張って、コースケ」
思いを乗せた言葉を口にすると、今までが嘘のように胸の奥がスッとした。
そうだ、なんであたしじゃダメだったんだろうじゃない。コースケはこうしてあたしを頼ってくれる。一人になんてなってない。レナちゃんだってあんな態度をとったあたしなのに心配してくれて、だからコースケがあたしに電話してくれて、今がある。
コースケはレナちゃんの事が好き。それが本人の口から事実として告げられて、無理矢理にでも向き合う事になってしまった。でも…向き合ってみたら、答えは簡単な事だった。
あたしはコースケの想いを応援したい。コースケの想いがすごく分かるから、だからこそあたしはそう思うんだ。