優しくないっ、優しさを感じない!
それでまずは謝って、あたしの思ってた事全部話して、それでレナちゃんの想いも全部貰おう。レナちゃんの抱いてる、本当の気持ちを全部…。
…出来るかな。
あたしに本当に出来るかな。
もうあんなあたし、出てこないかな。
コースケの想いを事実として受け止めたくなかったあたしがあんな風に思ってしまった事、それはもうしょうがない事だって受け入れていた。そんなあたしが生まれてしまった理由は分かってる。あたしは勝手にそこから切り離されたと思ったんだ。
大切な友達に、広がった輪。繋がったそこから追い出されてしまうと思ったら、その原因探しが始まって、結局辿り着いたのは醜い嫉妬。そこに居られる彼女に嫉妬した。場所を取られたと思った。…でも、本当は違う。輪は繋がったままだった。形が少し変わっただけで、それを受け入れたらあとは何の問題もない事だった。何も変わってはいなかった。
……はずなんだ。
これでいいんだよねと、あたしは自分に問いかける。これであってるんだよねと。
明日のレナちゃんの想い次第でまた形は変わってしまうかもしれない。でも今はこれでいい。これが正しい判断なはずで、その気持ちを忘れなければあたしは明日、きっとちゃんと向き合う事が出来るはずなんだ。ちゃんと出来る、分かってる。でも…それなのにやっぱり、不安は拭い去れない。
自分自身が信じられないんだ。