優しくないっ、優しさを感じない!
「だからその、いつでもいいんだけど出来れば長く時間が…」
「……」
「欲しい…って、レナちゃん?」
「……」
「レナちゃん…?」
「あっ!え、な、何?」
「いや、えっと…」
…なんだか、様子が可笑しい。
あたしがじっと見つめると、レナちゃんはまたそっと視線を逸らす。まるであたしと目を合わせたくないみたいに…というか、目を合わすのが気まずいみたいに。
一体、なんでだろう。
…いや、なんでじゃないか。
「……ごめんっ!」
ガバッと、あたしは思いっきり頭を下げた。
そうだ、なんでだろうじゃない。あたしはレナちゃんに酷い態度をとって、それで会わす顔が無いからなんて、そんな理由で解決させる事もなく学校を休んで…それで今、急にこんな事を言い出してる。
そんなあたしにレナちゃんが戸惑うのは当たり前だ。レナちゃんが不快に思うのは当たり前だ。
「ずっと逃げててごめん!心配してくれてるのに酷い態度とってごめん!」
「え…?」
「きっと、怒ってると思う。急にこんな事言いだすあたしに、意味分かんないと思ってると思う。でも、でもあたし、やっと決着ついたっていうか、だからやっとレナちゃんに話せるっていうか、それでレナちゃんからも聞きたい事、話して貰いたい事があるっていうか…」
「!」
「だからその、許して貰えるかは分かんないけど、でも少しだけ。一度だけでいいから機会を下さい!今日がダメなら明日でも明後日でもいいから!あたし、レナちゃんと話がしたいの!向き合いたいし、向き合って欲しいの!」
「……」