優しくないっ、優しさを感じない！

「…うん、当たり前だよ。あたしだって話したい事、たくさんあるし…あたしだって…」


…あ、ヤバイ。


あぁ、ダメだ。


「あ、あたしだって、レナちゃんの事大好きなのに、それなのに酷い事して…っ、あたし、最低な事を…っ」

「わ、私の方こそ…、私だって…っ！」


ーーそして、あたし達は二人揃って思いっきり泣いた。

二人だけのこの空間で、何に遠慮する事も、何に躊躇う事も無くがむしゃらに泣いた。


それはまるで今まで胸の中に溜まっていた何かを、全て流しだすかのようだった。あたし達はお互いがお互いを想いながら、そして安堵しながら全てを曝け出したんだ…と、思う。


そして全てがスッキリした時、言葉は、想いは、それはまるで当たり前のごとく、あれだけ悩んでたのが嘘のように簡単に口から出す事が出来るようになっていた。