優しくないっ、優しさを感じない!
「…そう?もし話したくなったらいつでも言ってね」
心配そうに、そして少しだけ残念そうにしながらレナちゃんはまた、いつもみたいに微笑みを浮かべた。そんなレナちゃんを見るとなんとなく罪悪感があったけど…でも、ごめんね。まだ仕方ないんだ。
だって…もしかして、の先。
その先に浮かんだ答えは、まさにあり得ないものだったから。
あり得るわけがないし、そんな所にどうやって辿り着いたのか、今一息ついた自分にはもう不思議で仕方なかったから。
きっとあたしの考えは間違ってる。
だったらこんな事相談したって何の意味も無い。
だから今日の所はここまでだ、なんてあたしは区切りをつけた。もうおしまい。てゆーかもう、なんかこのままでいい。このままがいい。
だっておかしい。絶対おかしい。もしかして進藤がーーあたしの事を、好きかもしれない…なんて。
そんな事、万が一にもあり得ない。
あり得ないあり得ない、だから無意味。
この先は、無意味。
あたしは一人、ぶんぶん首を横に振る。頭の中からこの件に関してを全部吹き飛ばそうと思ったんだ。でも…それでもやっぱり、それはあたしの中に根付いて取れなかった。